OVERVIEW

概要

法人/業種
ヤマハモーターエンジニアリング株式会社 / 製造業(二輪・マリン等のエンジニアリング)
地域/従業員数
静岡県磐田市/489名
事業の特徴
ヤマハ発動機グループのエンジニアリング会社
利用サービス
生成AIワークショップ(技術者向け体験型・企画・実施)
もともとの課題
CopilotやChatGPTを使い始めていたが、「業務にどう活かすか」が見えていなかった
うれしい変化
「検索する」使い方から「相談する」使い方へ/全体満足度 9.2/10、業務活用意向は全員が7点以上(平均8.7)
効果が見えるまで
ワークショップ実施後、現場の業務改善へつなげる段階に
期間
2025/11/17
この先
業務報告書の時短、CADデータの解析・検索性向上など、現場課題への応用へ

SUMMARY

まとめ

▶ きっかけ/課題

CopilotやChatGPTを日常的に使い始めていたものの、「業務にどう活かせばいいか」が見えていない技術者の方々がいました。多くはAIを検索エンジンの延長と捉え、キーワードを打ち込む使い方にとどまっていました。

▶ 取り組み

ツールの操作を教えるのではなく、「自分の業務課題とAIをどう結びつけるか」を体得する、座学・実践・グループ対話の体験型ワークショップを設計しました。

▶ うれしい変化

「キーワードで検索する」から「困りごとをAIに相談する」へ、使い方の認識が切り替わりました。全体満足度は9.2/10、業務活用意向は参加者全員が7点以上(平均8.7)と回答しています。

BACKGROUND

「使い始めてはいる。でも、業務にどう活かせばいいか」

ヤマハモーターエンジニアリングは、ヤマハ発動機グループのエンジニアリング会社です。社内ではすでにCopilotやChatGPTを日常的に使う技術者がいる一方で、「もっと知りたい」「業務にどう応用すればよいかを学びたい」という声が上がっていました。

技術者の日々の業務には、技術論文の読解、CAD図面の解析、業務報告書の作成、技術情報の整理など、生成AIが役立つ場面が数多くあります。

ただ、多くの技術者はAIを従来の検索エンジンの延長として捉えていて、キーワードを打ち込む使い方が中心でした。「使っている。でも、自分の業務にどう活かすか」—そこに課題がありました。

WHY C-TABLE

なぜ、C-tableに声がかかったのか

ヤマハモーターエンジニアリングが求めていたのは、ツールの操作方法を学ぶことではありませんでした。「自分の業務課題と、AIをどう結びつけるか」を体得したい。そこが出発点でした。

そこで私たちは、講義中心の研修ではなく、実際にツールに触れ、グループで対話しながら、最後は自社の課題に落とし込むところまでを一連で行う、体験型のワークショップを設計しました。

APPROACH

「知る」「使う」「課題を解く」—3段階で組んだ体験型ワーク

座学にとどめず、段階を踏んで「自分の業務で使えそうだ」という実感まで届けることを狙いました。

ワーク① ワーク② ワーク③
テーマ Copilotを使ってみよう 業務想定で使ってみよう 業務課題の解決策を考えよう
内容 基本操作・プロンプト設計・自由な対話体験 Excel分析・議事録要約・技術マニュアル作成など 課題の書き出し・AI解決策の検討・投票・発表
狙い AIへの心理的ハードルを下げる 「使える」という実感を得る 自社課題への応用力を得る

「検索する」から「相談する」へ、変わった使い方

技術業務に寄せた実践デモでは、データ分析をAIに依頼したところ、「自分の結果と遜色ないものが一瞬で出てきた」という声が上がりました。

「プロンプト(AIへの指示文)そのものを、AIに作ってもらう」という手法にも、多くの参加者が驚いていました。キーワードで検索する使い方から、困りごとをAIに相談する使い方へ。認識が切り替わる場面でした。

続くグループワークでは、参加者それぞれが「時間がかかっている業務」「困っていること」を付箋に書き出し、AIでどう解決できるかを議論しました。業務報告書の作成時間の短縮、CADデータの解析と検索性の強化、技術の属人化といった、現場の具体的な課題が挙げられました。

アンケートには「普段関わらない社内の同僚の活用方法や考えを聞けた」「メンバーの意見を聞けて参考になった」といった声も。使い方を学ぶ時間であると同時に、他部署の考えに触れる対話の機会にもなりました。

RESULTS

うれしい変化は、「使えそうだ」という実感が生まれたこと

9.2/10

全体満足度

最低でも7点(n=18)

8.7/10

業務への活用意向

参加者全員が7点以上

9.1/10

ワークショップの満足度

体験型学習への評価

「知る」「使う」「課題を解く」と段階を踏んだことで、満足度・業務活用意向・対話形式の有用性のいずれも高い評価をいただきました。ツールに触れ、議論し、自社課題に落とし込む流れが、「AIを業務で使えそうだ」という実感につながっています。

参加者からは、こんな声が寄せられました。

「実演でデータ分析を行い、自分の結果と遜色ないものが一瞬で出来上がった」

「議事録作成を今まで知らず、大きな損をしていた」

「普段関わらない社内の同僚の活用方法や考えを聞けた」

「座学ではなく実践的で有意義だった」「実際に使った方が理解が早い」という評価にも表れているとおり、操作方法を覚える時間ではなく、自分の業務に引きつけてAIの可能性を捉え直す時間になりました。

INSIGHT

個人の工夫を、組織の課題として見えるようにした

グループワークの設計には、もうひとつの狙いがありました。AI活用を個人の工夫にとどめず、組織の課題として浮かび上がらせることです。

たとえばCADデータのような複雑な技術データの扱いには、AIツール単体では解決しきれない論点(データの形式、社内ネットワーク環境など)があることも見えてきました。ワークショップがこうした論点を可視化(=見える化)したことで、今後のAI活用に向けた検討の起点となる気づきが生まれています。

▼ワークショップの詳細プログラム、アンケート全結果、グループ発表の詳細は、note記事で公開しています。

https://note.com/honda_ws_design/n/nb6f130caba5e