OVERVIEW

概要

法人/業種
大恒リビング株式会社 / 寝具(布団)の製造・卸売
地域
山梨県大月市
参加人数
12名(営業・営業事務・経理・製造・EC/販促・経営)
利用サービス
生成AI体験ワークショップ(お試しプラン・4時間×1回)
当日の環境
ノートパソコン3台+参加者のスマートフォン。ChatGPT無料版
もともとの課題
生成AIに関心はあるが、「自分の仕事のどこに使えるのか」がまだ見えていなかった。使ったことがない方から、ふだんから使っている方まで、社内の経験に差があった
実施後の変化
生成AIを使ったことがある方 7名/12名 → 全員が自分のスマホで操作し、3チームすべてが自社商品のチラシのたたき台を完成。体験型の有用性 9.1/10、満足度 8.1/10(回答7名)。「非常に不信感」から「一部は肯定的に使っていこう」という声も
成果が見えたタイミング
当日。ワーク開始から約1時間で、3チームがチラシを発表
実施日
2026年9月15日(火)13:00〜17:00

SUMMARY

まとめ

▶ きっかけ/課題

布団の製造・卸売を手がける大恒リビング株式会社。直販やECにも力を入れていく中で、「まず社内の全員で生成AIに触れてみたい」とご相談をいただきました。参加者12名のうち、使ったことがない方は3名。使っている方も、用途は調べものや画像加工が中心でした。

▶ 取り組み

講義とデモは1時間に絞り、残りは手を動かす時間にしました。ショールームの商品をスマートフォンで撮影し、写真からキャッチコピーと紹介文をつくり、1枚のチラシに仕上げるワークが中心です。パソコンが3台という環境に合わせ、全員が自分のスマホで生成AIを試し、紙に書き留め、最後だけパソコンで仕上げる進め方にしています。

▶ 結果

体験型の有用性 9.1/10、満足度 8.1/10。開始時に「AIには非常に不信感がある」と話していた方からも、最後には「ちょっとは使ってみてもいいか」「一部は肯定的に使っていこう」という言葉が出ました。あわせて、次に取り組む業務課題も4つ見えてきました。

WHY C-TABLE

なぜ、C-tableに声がかかったのか

大恒リビング株式会社は、山梨県で布団の製造・卸売を手がける寝具メーカーです。量販店や専門店への卸を中心に事業を続けてこられ、近年は直販やECにも取り組みを広げています。

きっかけは、以前私たちがワークショップを行ったある事業者さんとのつながりでした。大恒リビング株式会社とお付き合いのあるその事業者さんが、商品写真を加工する中で、生成AIを使って商品の色を一瞬で変えてみせたそうです。その様子を見て、「うちでも、いろいろできるのではないか」。私たちのワークショップでこうしたことができると知り、興味を持っていただいたのが始まりです。

事前アンケートでは、生成AIを「ふだんから使っている」方が3名、「何回か使ったことがある」方が4名、「名前は知っているが使ったことはない」方が3名でした。使っている方も、用途は調べものや画像加工が中心で、「自分の仕事のどこに使えるのか」までは、まだ見えていませんでした。

不安として挙がったのは、「入力した情報が外に漏れないか」「AIの答えが正しいかどうか判断できるか」といったことでした。また、「AIに頼ることで、自分で考える力が落ちるのでは」という声もありました。便利さへの期待がある一方で、情報の扱いや正確性、依存への不安も持たれている状態からのスタートでした。

APPROACH

ご相談いただいた内容と、ワークショップの設計

大恒リビング株式会社が求めていたのは、「生成AIとは何か」を知ることと、実際に触ってみることの両方でした。あわせて、打ち合わせでは2つのご要望をいただいています。「実際の業務内容に合わせた実践的なワークにしてほしい」「リスクの話は、専門の方から聞きたい」。

そこでご提案したのが、4時間のお試しワークショップです。前半で生成AIの基礎とリスクを押さえ、その後は実際にChatGPTを触り、デモを見て、自社の商品を題材にチラシをつくるところまで進めます。ゴールは、ただ知識を身につけることではなく、「思ったより簡単に使える」「自分の仕事ならここで使えそう」と、具体的な活用イメージを持ち帰っていただくことを目指しました。

事前アンケートで各自の困りごとを伺い、当日のワークの題材とチーム編成に反映しています。

STORY

まずは、自分のスマホでChatGPTに話しかけてみる

最初のワークは「まず使ってみる」です。各自のスマホでChatGPTを開き、「会社の仕事を説明してもらう」「身近な相談をしてみる」「メモを文章にしてもらう」といった、正解のないお題から始めました。文字で打っても、話しかけても構いません。思いつかない方には、用意しておいた質問から順番に試していただきました。

初めての方には、アカウント作成からその場でサポートしています。認証コードがメールに届いているかの確認まで一緒に進め、全員がChatGPTに触れた状態で休憩に入りました。

チームは4名×3チーム。それぞれに「ふだんから使っている方」と「初めての方」が混ざるように、事前アンケートをもとに編成しました。

生成AIの基礎とリスク

座学は30分程度で、これから使うために必要なことだけをお話ししました。

  • 生成AIとは何か
  • どこまで広がっているか
  • 主要なAIの違い
  • 無料版と有料版
  • できること・苦手なこと
  • 4つのリスク

あわせてお伝えしたのは、いちばん大きなリスクは「使わないこと」だ、ということです。使う人と使わない人の差は、これから広がっていきます。使ってみれば役に立つ場面は多くある。まずはそれを知っていただくことを設計でも心がけました。

身近な業務に置き換えたデモで、活用イメージをつかむ

講義のあと、実際の業務に近い題材で4本のデモ(+発展1本)をお見せしました。特別なアプリは使わず、参加者の皆さんが当日さわるのと同じChatGPTの画面です。共通するのは、今あるものをそのまま「渡す」、「誰に」「何のために」を伝えて「頼む」、出てきたものを人が「確かめる」の3つだけ、とお伝えしました。

デモ① 手書きの申込用紙 → Excelの名簿

デモ② 声で話した内容 → 日報・メール・議事録

デモ③ 商品の取扱説明書 → お客さまからの質問への回答

デモ④ 参考チラシ+商品写真 → 販促物

発展 作業動画 → Web操作マニュアル

自社の商品で、みんなでチラシをつくる

後半の中心は、チームに分かれてのチラシづくりです。題材を自社の商品にしたのは、ふだんから扱っている親しみのあるものなら、興味を持って自然にAIを使う流れをつくれると考えたからです。

作戦会議シートで「担当する商品」「誰に向けたチラシか」「載せる要素」と役割分担を決めたら、商品撮影。その後、各自のスマホで「キャッチコピー」「紹介文」を、ChatGPTを使いながら考えます。出てきた案は、転記シートに書き留めていきます。

3チームからは、それぞれまったく違うチラシが出てきました。あたたかさを前面に出したカーペットのチラシ。猫を加えて高級感のある雰囲気を試したチーム。あえて具体的な人物像を設定し、少し遊びのある表現にしたチーム。商品そのものは同じでも、「誰に届けるか」「どんな印象にしたいか」を言葉にすると、出てくる案が変わることを体験できるワークになりました。

INSIGHT

ワークショップ後に見えた、AIへの認識の変化

9.1体験型の形式は有用だったか10点満点・回答7名 8.1全体の満足度10点満点・回答7名 7.9同僚や知人に勧めたいか10点満点・回答7名

事後アンケートには、12名中7名の方がご回答くださいました。

「使ったことの無い人も実践できたので」「オフラインで数人で実践しながら学ぶ方が定着すると実感いたしました」「チラシ作りが楽しかったです。こんな短時間で仕上がることに感動でした」。体験型の形式には、高い評価が集まりました。

また、AIへの見方の変化を象徴するやり取りもありました。開始時の自己紹介で「正直に言って、非常に不信感がある」と話していた営業の方に、最後の振り返りで変化を尋ねると、「ちょっとは使ってみてもいいか」「全部否定的じゃなくて、一部は肯定的に使っていこう」と話してくださいました。全面的に信頼するのではなく、使えるところと慎重に見るところを分けて考える。その変化が、この日の成果のひとつでした。

また、参加者からは、こんな言葉もいただきました。

「社内研修のような機会が弊社ではほぼ無かったとのことで、当初は不安もありましたが、皆が仕事以外のことで話したり、楽しそうに作業していた様子が見られて、やっていただいてよかったと感じました」(事後アンケートより)

INSIGHT

「業務課題の洗い出し」で見えた4つの課題から

「業務課題の洗い出し」ワークでは、各自が日々の困りごとを書き出し、ChatGPTに解決策を相談したうえで投票まで行いました。票が集まったのは、次の4つです。

  • 棚卸しの数量調整に手間がかかる
  • 得意先ごとの独自ルールが、特定の方の経験に支えられている
  • 販売員の手数料の集計に時間がかかる
  • 売上・在庫のカテゴリー別集計をもっと楽にしたい

4つはいずれも、一般的な事務作業というより、大恒リビング株式会社ならではの業務に根ざした課題です。生成AIだけで進められるものもあれば、データの持ち方や仕組みづくりと組み合わせたほうがよいものもあります。この4つは、今後、大恒リビング株式会社が生成AIを業務に取り入れていくうえでの出発点になりそうです。私たちも、必要に応じて引き続きお手伝いができればと考えています。

C-table|大恒リビング株式会社 生成AI体験ワークショップ 導入事例